「インターネット」は、元々、二つのネットワーク領域での相互通信のことを言っていましたが、 現在ではそうした意味で用いられることはあまりなく、 「世界中のネットワーク機器が接続されている領域」を指すようになりました。 ですので、いわゆる「ウェブで公開する」ということの意味は、 「インターネット上に情報を提供する」ということになりました。
ところで、パソコンを含むネットワーク機器は、 ネットワーク上で番号を振ることでそれぞれの機器を識別しています。 インターネット上での番号のことを「グローバル IP アドレス」と言っています。 逆に、インターネットに接続しなくともネットワーク領域を作ることはできます。 例えば、大学や会社の中でのネットワーク通信網や家の中でのネットワーク通信網 (パソコン、ゲーム機器、テレビ、スマートフォンなどを接続したネットワーク)がそうです。 これは、「LAN(Local Area Network)」と言われたりしますが、 ここでもそれぞれの機器を識別するのに番号を振っています。 これを「プライベート IP アドレス」と言っています。
さて、そうすると、インターネットで情報を公開するためには、 「グローバル IP アドレス」を持ったパソコンに、 提供する情報が記載されたファイルを置いておかないと、 誰も閲覧することができないことになります。 そこで、ウェブサイトのページを作成したら、 この「グローバル IP アドレス」を持っているパソコン(「サーバ」と言います)に、 ファイルを転送する必要が出てきます。
そうすると、LANにある機器(自分の操作しているパソコンなど)から、 サーバにウェブサイトの情報を記載したファイルを送らなければなりません。 そのために使用するのが「FTP(File Transfer Protcol)」というものです。
Windows で FTP を利用できる代表的なアプリケーションには以下のものがあります。
「FFFTP」は昔から使われているソフトです。
「2」の「FileZilla」は暗号化に対応しており、Win, Mac の両方に対応しています。
さて、上記のツールが整っても、 ファイルをアップロードする場所(FTP サーバ)がなければ意味がありませんが、 現状、京都大学では学生向けにウェブサイト公開の場所は与えられていません。 ですので、今ウェブサイトを作成して公開したい場合には、 以下の3通りのいずれかの選択肢になるかと思います。
「1」は自宅にインターネット回線を引いてプロバイダ契約をしていれば、 スペース容量は少ないですが無料で利用させてもらえます。 ただし、プロバイダ契約を解除すれば、もちろんアップしていたファイルも削除されるので、 ウェブサイトは閉鎖となります。
「2」は無料で使用でき、しかもプロバイダを変えてもなくなることはありませんが、 広告が入ったり、自分のウェブサイトアドレスを自由に決めることができなかったりします。
「3」は有料ですが、例えばドメインを好きに決めることができたりするところもあります。 そうすると、自分の好きなウェブサイトアドレスにすることができたりします。 しかも、ウェブサイト公開だけでなく、 多くの場合には、メールや ML などのサーバの他の機能も利用することができたりします。